災害時の大問題のひとつ。それはトイレ!
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震災が起きると、断水や停電、そして下水道や浄化槽の損壊により、多くの水洗トイレは使えなくなります。水洗トイレが使用できないことに気付かず使ってしまうと、便器はあっという間に大小便で一杯です。トイレの衛生環境が悪化し、感染症の温床になります。これは、自宅、事業所、避難所、いずれにおいても同様です。
上下水道の復旧には一ヶ月以上かかることも…
Q.阪神・淡路大震災では上水道・下水道の復旧までどのくらいかかったでしょう?
A.[上水道]30日以上
[下水道]90日以上
災害用仮説トイレもすぐには用意されない…
避難所トイレとして思い浮かぶのは、仮設トイレです(写真上)。では、東日本大震災のとき、仮設トイレが避難所に行き渡るのにどのくらいの日数を要したのでしょうか?岩手県、宮城県、福島県の特定被災地方公共団体の29団体から得られたアンケート結果(図1)によると、3日以内は34%でした。一方で8日以上は49%でした。私たちは、仮設トイレがすぐに配備されると思いがちですが、この結果から分かるように、すぐには来ません。
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災害時にインフラが止まってしまうと、普段は全く気にしていないトイレ問題が1日目から、みなさんのご家庭にふりかかります。水や食料を用意している人は多いですが、簡易トイレを用意しているご家庭は少ないと思います。いざという時に困らないよう、飲料以外の生活用水(トイレ用)と非常用トイレは1週間分、必ず用意しておきましょう。
トイレを我慢することでエコノミー症候群に!?
トイレが遠い、寒い、暗い、怖いなど、使い勝手が悪いと私たちはトイレに行く回数を減らすために、水分や食事を控えてしまいがちです。その結果、脱水症状になるほか、慢性疾患が悪化するなどして体調を崩し、エコノミークラス症候群や脳梗塞、心筋梗塞で命を落とすことにもなります。
トイレを我慢して亡くなった方もいます
トイレを我慢すると、ぼうこう炎や便秘になってしまいます。特に非常食は炭水化物が多いということもあり、トイレの回数を減らそうと水分を控えると便秘になってしまいます。水分摂取を控えたために下肢静脈血栓ができ、エコノミークラス症候群で死亡した例もあります。
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上下水道が復旧するまでのトイレの使い方
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トイレを流すのに必要な水は約8~10Lです。水道が使えない場合(下水道使用可能時)、水洗トイレを流すためには、水を調達してバケツなどで直接便器内へ流します。タンクで流すよりも節水効果があります。
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