2020年8月19日 更新

【防災の基本】わかるのは浸水の被害だけじゃない!ハザードマップの見方

「ハザードマップ」はご存知でしょうか?区市町村ごとに作成されていて、住んでいる地域より紙ベースで配られるもののほか、パソコンやネットでも確認することが出来ます。災害に備えるための基本は、ハザードマップをチェックすることから始まりますよ。こちらでは、ハザードマップの見方をご紹介していきます。

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JR蒲田駅を中心としたエリアが表示されます。ちょっと縮小してみるとこんな感じ。ポイントしたJR蒲田駅は標高が3.5mであることも分かりました。
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まず「洪水」を選択してみます。
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多摩川から大森駅あたりまで肌色やらピンクやらで染まってしまいました。この肌色は1.0〜3.0mの浸水を意味します。これは洪水浸水想定区域(想定最大規模)です。
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さらに洪水浸水想定区域(計画規模)をクリックすると、JR蒲田駅周辺の黄緑は0.5〜1.0m、その周りの薄い水色が1.0〜2.0mの浸水となります。
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こうして想定によって多少の差はありますが、洪水が起きた場合に浸水するハザードマップを見ることができます。

一言で洪水と言っても大きく2種類があります。
河川や高潮により水があふれて堤防が決壊して発生する水害を外水氾濫(がいすいはんらん)と言い、いわゆる洪水は外水氾濫のことを指します。
一方、急激な豪雨などで水量が下水道等の排水能力を超えたときに市街地や地下街が冠水することを内水氾濫(ないすいはんらん)と言います。
東京都内では大田区・荒川区・葛飾区・荒川区などは外水氾濫と内水氾濫の両方が併発しうる地域と言われていて特に注意が必要なことが「重ねるハザードマップ」でよく分かります。
今度は「土砂災害」を選択してみます。急傾斜地崩壊危険場所が紫色になりますが、これが大森駅や幹線道路沿いにあるのが確認できます。
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最後に「津波」を選択してみます。そもそも東京都内に津波は来るのでしょうか。

大田区に変わりはありませんが川崎市方面に一気に色が付きました。
黄色は1.0m未満、オレンジは2.0m未満となります。大田区側に何も色がついていないということは安全と言うことではなく、調査した凡例がないだけだと推測します。
対岸に何も被害がないはずがないことは素人でも想像できます。
したがって大田区も多摩川沿いは注意が必要ということです。つまり東京にも津波は押し寄せてくる、ということが言えます。
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スマホでもアクセスしてみよう

国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」は、スマホから確認することもできます。現時点ではアプリは提供されていないため(2018年8月)、ホーム画面にアイコンを設置しておくとすぐにアクセスできて便利です。アイコンを設置する方法について、iOS10を例にご紹介します。

1. ブラウザで「ハザードマップポータルサイト」にアクセスします。

2. 画面下段の中央にあるアイコンをタップし、「ホーム画面に追加」を選択します。

3. 画面右上の「追加」をタップすると、ホーム画面に「ハザードマップポータルサイト」のアイコンが表示されます。以後、アイコンをタップすると「ハザードマップポータルサイト」へアクセスが簡単にできます。
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