2022年3月10日 更新

宮城県沿岸部在住の東日本大震災での体験談~ライフライン復活まで~

東日本大震災時、宮城県沿岸部在住・筆者の自宅では、ライフラインの復旧まで、電気が一週間、水道・ガス・固定電話がひと月かかりました。こちらの記事では、私がこの間、どのように過ごしていたのかをお伝えしています。少しでも防災のお役に立てれば幸いです。

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②電気

停電期間は一週間でしたが、私たちの生活は、電気で成り立っているんだということを本当に知らされた日々でありました。
夕方6時には暗くなります。初めの数日間は6時に就寝していました。

石油ファンヒーターも、運転は石油ですが、点火するときに電気を使うので動きません。

起きていても寒いだけですし、テレビもネットも見れない、ゲームもできないので、6時に寝るしかないのです。

そこから逆算していくと、4時ごろから支度をして、夕ご飯を食べることになります。
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ですがそれも最初だけで、そんなに寝てられないと言われ、ついていないこたつに入り、ろうそくに火を灯して数時間起きているようになりました。

幸いなことに、母が仏壇で使っていたろうそくがたくさんあったんです。

懐中電灯は、余震に備えてそれぞれの枕元に置いて寝ていました。

知り合いは、結婚式のキャンドルサービスで使った、太くて大きなろうそくを押し入れの奥から出して、十数年ぶりに使ったそうです。

捨てないでよかったわ~、こんな時に使うなんてねと笑っていましたが、私からしたら、とっておくのもすごいですし、あるのを思い出したっていうのもまたすごいことです。
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携帯の充電も、避難所や消防署で充電できましたが、どこもすごい順番待ちで、何時間もかかってしまいます。

コンセントの近くに、順番待ちの携帯が何十個と置いてあるんです。

子供たちがよく通っていましたね。

近所の方から、車で充電できるキッドを借りて充電したりもしました。

たまたま私の携帯がソーラーで充電できるというもので、1分使うのに、10分充電しなければならないという、普段ならほとんと役立たずな機能ですが、この時ばかりはその良さを発揮してました。
震災当時、私が使っていたガラケー ※筆者撮影

震災当時、私が使っていたガラケー ※筆者撮影

ソーラーフォンという名前です。

懐かしい!お世話になりました!
今はスマホで情報もSNSで知ることができますが、当時はまだ携帯でネットをつなぐというのは一般的ではなく、通話とメールが主な使用方法だったと思います。

あの時、今のようにスマホがあったら、情報収集はどんなに便利だったかなと思います。

③トイレ事情

我が家は一戸建てで、庭も狭いながらあるので陰のほうに穴を掘り、部屋で使っていたついたてで囲み、そこで用を足したという、もっとも原始的なトイレの仕方でした。

これをひと月もやっていました。もちろん私も!

お隣の二階からは丸見えだったでしょうね。

しかしさすがに夜は寒く、夜のみトイレで用を足し、バケツでお風呂の水などで流していました。

給水所には仮設トイレがあったので、そこを借りたり、とにかく仮設トイレがあるところに行ったり、見つけたりすれば、出るか出ないかかかわらず、家族全員絶対にそこでするように心がけていました。
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ペットボトルに水を入れて、蓋に穴をあけると便座シャワーの代わりになると教えてもらってからは、それを実行していました。

④食料品

私は、ちゃんと献立の計画を立て、買い物を何日か分まとめてするというタイプではありません。

なくなったらその時に買うみたいな感じで、特におかずとしての備蓄品はありませんでした。

けれど、子どもが食べ盛りだったので、間食や夜食用として、子どもが簡単に食べられるシスコーンやカロリーメイト、カップラーメンやレトルト食品などは常にありました。

お弁当を毎日作っていたので、冷凍食品はたんまりありましたが、停電のため保管できません。

あんな時に食中毒になるのは嫌だったので、次の日くらいまでは食べられそうなものは食べましたが、あとは破棄してしまいました。

食料品が貴重な中、これは本当にもったいなかったですね。
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